資格区分 |
民間資格 |
受験資格 |
プロになる為の養成機関の「奨励会」の奨励会入会試験受験は、基本的にプロ棋士からの推薦が無ければ受験できません。
つまり弟子入りが必要となります。
【級位(師匠推薦あり)】
1.満19歳以下(当年8月末日)で、四段以上のプロ棋士(日本将棋連盟正会員)から奨励会受験の推薦を得た者。
2.女流棋士の受験は可能、合格した場合(奨励会在籍中)は女流棋士は休会扱いとなる。
【級位(6級・師匠推薦なし)】
満15歳以下(当年8月末日)で次のいずれかの資格を有する者。
資格1:日本将棋連盟研修会C1クラス以上に在籍している者。
資格2:小・中学生の日本将棋連盟主催全国大会ベスト4に入った者。
該当する大会は以下の通りとし、対象は該当年に限ることとする。
○小学生名人戦
○倉敷王将戦
○中学生名人戦
○中学選抜
○中学生王将戦 |
試験日 |
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試験会場 |
東京都、大阪府 |
試験科目 |
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受験料 |
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問い合わせ先 |
日本将棋連盟 |
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将棋の棋士詳細 |
資格情報 |
将棋のプロ棋士になるには、将棋のプロ育成機関である奨励会に入会し、四段まで昇段していかなければなりません。(四段以上の人をプロ棋士といいます)
プロ棋士には女性もなれますが、奨励会を勝ち抜きプロになった女性は未だ存在していません。
将棋は男女間の実力差が大きく、女性が棋士になることはなかなか厳しいようです。
女流棋士として活躍している人もいますが、女流棋士は女性の将棋指しの事を言い、奨励会を勝ち抜いた正規の棋士を指すわけではありません。
女流棋士は「棋士」とは異なるルートで育成が行われています。
奨励会入会試験の受験資格は満19歳以下で四段以上のプロ棋士から受験の推薦を得た者となっていて、奨励会への受験に際し、まずプロ棋士の弟子(推薦)になる必要があります。
弟子のなりかたは、通っている将棋道場の関係者のツテなど。
日本将棋連盟では師匠の紹介は行われていません。
奨励会への入会試験は一次試験・二次試験がありますが、基本的には対局が中心となります。
面接や筆記試験などもありますが、棋力が強ければ問題はないようです。
小学生の時から奨励会へ入会し、中学生で四段(プロ棋士)に昇進する人もいて、能力次第で年齢はあまり関係ないようです。
ちなみに、谷川浩司さんや羽生善治さんなどは、中学生で四段になり、2011年現在でもトッププロとして活躍されています。
無事に奨励会に入会できれば、後は順次、級位・段位を上げ四段(プロ棋士)を目指します。
奨励会は七級から三段までで構成されており、二段までは、関東・関西にそれぞれ分かれて奨励会員同士で対局を行います。
規定の成績を収めたときに昇段・昇級することができます。
奨励会へは通常、奨励会六級から入会します。
六級といえば簡単そうですが、アマチュアでいう四段クラスの実力が必要で、一般的にはかなりのレベル。
全国から将棋の天才少年や神童と呼ばれる少年達が集まり、厳しい戦いが繰り広げられます。
三段に関しては、関東・関西合同のリーグ戦が行われます。
奨励会三段リーグは約30名の中で行われ、上位2人に入れば昇段となり、プロ棋士(四段)になることができます。
三段リーグは年に2度行われ、半年に2人、一年で4人しかプロになることはできません。
ただ、奨励会にいられるのは、26歳までとの年齢制限があり、26歳を超えてしまうと強制的に退会となります。(三段リーグで勝ち越している場合に限り、満29歳まで在籍することができます)
三段リーグに在籍している人は、ほとんどが学生か無職の人生を将棋にかけている人ばかりで、本当に熾烈な戦いが繰り広げられています。
プロになれるのは割合として5人に1人程度、つまり80%の人はプロになることができません。
何度チャレンジしても昇進できない人がほとんどなのです。
今まで将棋だけに人生をかけてきた26歳が、いきなり社会に放り出されることを考えると・・・。
その他のなりかたに、プロ編入試験を受験する方法と奨励会三段編入試験を受験する方法もありますが、超難関の試験なので早々受験できるものでもなく、一般的ではありません。
奨励会入会
(プロ棋士の弟子入りが必要) |
↓ |
奨励会を勝ち抜き四段になる |
↓ |
将棋のプロ棋士 |
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仕事内容は? |
将棋の棋士の仕事の中心はもちろん将棋の対局。
その他には解説や将棋ファンとの対局指導などもあります。
対局時間はノンタイトル戦で持ち時間、数時間が一般的ですが、タイトル戦になると、持ち時間が両者合わせて、16時間以上のものもあり、2日がかりで対局が行われます。
強くなっていくにつれて、棋力だけでなく、ある程度の体力も必要な職業です。
対局数はタイトル戦にコンスタントに登場するような棋士でも年間70局程度で、一般の棋士の場合はもっと対局数は少なく年間30局〜40局程度。
将棋を指している時だけが、仕事というわけではなく、対局前には作戦や対策を考え、対局後には指した棋譜の研究など、1つの対局に対して数日が必要になります。
対局のない時間も棋士仲間と「研究会」などで棋譜・定跡などの研究をしています。
プロ棋士になると対局するだけでなく、将棋のタイトル戦などで大盤解説会(観客を集めて、舞台上の大きな将棋盤を使用し、一手一手の解説をする)やテレビなどの解説をする機会もあります。
また、話し上手であればそこから、棋士としての人気が出ることもあるようです。
タイトル戦に数多く出場し活躍している一線級のプロ棋士の棋士もいる一方で、自身で道場をひらき、後進の指導に尽力しているプロ棋士もいます。
勝利を追求する事だけが、プロ棋士の仕事ではありません。 |
収入は? |
2011年現在、プロ棋士は半年に2名しかなることができません。
棋士の数が爆発的に増えてしまうことはなく、プロになってしまえば生活に困る事はなさそうです。(現役棋士の数は約150名)
棋士の基本給(月額)は所属するリーグのランクなどによって決定され、上位ほど高給が支給されます。基本給の他に、年2回ボーナスが支給されます。
◇名人:約106万円
◇Aクラス:約65万円
◇B1クラス:約50万円
◇B2クラス:約33万円
◇C1クラス:約21万円
◇C2クラス:約17万円程度
◇フリークラスは基本給はなし。
対局料は1対局ごとに設定されていて、重要度の高い対局ほど高額になります。
将棋界には大きなタイトルが7つありますが、ほとんどがトーナメント制になっていて、勝ち進めば、勝ち進むほど収入が増えていく仕組みになっています。
賞金は一番多い「竜王戦」で3200万円。
プロ棋士の平均年収は1000万円程度といわれ、トッププロで1億を超える年収。
年収数千万レベルも多数存在していて、タイトル戦に出場できるレベルの棋士なら高収入は間違いないでしょう。
プロ棋士の収入の内訳には、将棋連盟から支給される基本給と、対局料、賞金、アマチュア棋士への指導対局や解説、本の出版、講演などがあります。
【プロ棋士の指導などの派遣料】
九段 315000円(大会審判)
八段 210000円(大会審判)
七段 78750円(月1回稽古3時間)
六段 47250円(月1回稽古3時間)
五段 42000円(月1回稽古3時間)
四段 36750円(月1回稽古3時間)
対局料や賞金だけで生活できる棋士はトップ40人くらいだと言われています。
将棋の対局に勝利し、対局料で稼ぐのが本道ですが、もしそれが十分にできなくても、ゴルフのレッスンプロのように将棋の講習会・指導対局などの収入があります。
棋士として人気が出れば、将棋本の出版や解説などの副収入も期待できます。
2010年度 年間獲得賞金・対局料ランキング
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1.羽生善治 1億1576万円
2.渡辺明 6240万円
3.久保利明 4829万円
4.森内俊之 3270万円
5.深浦康市 3173万円
6.佐藤康光 3018万円
7.三浦弘行 2850万円
8.藤井猛 2410万円
9.丸山忠久 2372万円
10.広瀬章人 2136万円
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将来性は? |
将棋の棋戦の賞金は主に新聞社が出資しています。
スポンサーである新聞社が将棋界を支えていると言っても過言ではなく、新聞社の経営が傾いてしまうと、将棋界の経営にも悪影響がでてくると言われています。
最近は、新聞社が赤字になることもあり、将棋界も危機感に包まれています。
その他には、現在、将棋のコンピューターの棋力はかなり高く、将棋愛好者の99%は勝てないレベルにまで上昇しています。
そのため、日本将棋連盟はプロ棋士に公式な場でのコンピューターとの対戦を規制しています。
コンピューターとの対戦でいろいろと問題が発生する事を避けたいようです。
チェスの世界チャンプがコンピューターに負けてしまったように、将来的には将棋の名人もコンピューターに負けてしまうといわれています。
今現在のレベルで、アマチュアのトップレベルでも、一番強いコンピューターにはなかなか勝てないそうで、10年〜20年後にはトッププロですら勝てないレベルにコンピューターが到達すると予想されています。
そうなればプロ棋士の存在理由はどうなってしまうのでしょうか?
ただ、将棋界の7つのタイトルを全て独占する「7冠」を達成したこともある羽生さんがこんな事を。
「勝ち負けだけを争うものなら将棋にそれほどの価値はない。思いがけない発想やドラマチックな逆転が共感と感動を呼ぶ。感動的な俳句を作れないように、コンピューターに人間の共感を得られる将棋は指せません。チェスでは今も人間同士の対局を楽しむファンの数は減っていませんよ」
そう、チェスの世界チャンプは、もうコンピューターには勝てなくなったわけですが、チェス自体の人気は下がっていません。
将棋もきっとそうなっていくことでしょう。 |
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